世界中から日本に体験を求めて人が集まっている。茶道は戦後多くの先人たちの活躍によって世界に抹茶、日本伝統文化が普及して代表的な文化として知られるようになった。
いま世代の交代が進んでいる。
今日出会ったカメラマンの方と話す機会があり面白い共通点があった。
私が今目指している茶道家としての姿は
明治大正昭和戦前の茶人の先達たち。
もちろん時代が違うが私にとって裏千家13.14.15代宗匠の若い頃のお茶が面白い。
もっと発想が自由で作法のレベルも高く、茶事などは怯むことなく当たり前のように行なっていた。お菓子も作れば料理も自分でする。
私がお茶を始めた頃から今まで、お菓子も、料理も名店がたくさんあり、そこのお菓子を使ったり、有名店の料理本のレシピのような料理が当たり前と思っていた。亡くなられた鵬雲斎宗匠はよく『贅沢なものでなくてもいい、焼き魚もメザシでもいいからとにかくあなたのためにの心が大切だ』とおっしゃっていた。
現代には現代のお茶があり時代によって変化する。それは必要でどんどんやるべきだと思う。
しかし自分はこれからずっと先人達の辿った茶道を探究していきたい不易流行なちゃどに触れることによって新しい発見があるからだ。
人の一生は100年ほど。100年前のことを直に聞くことは叶わない。書物が手がかりになり紐解くと自分にとっては宝の山。
1000年前の当たり前は自分にとって斬新なアイデアで満ちている。
最近ニュースでよく話題になるクマの出没の話。クマの寿命は20年くらいだそう。
今出てきているクマは里に出ると人間が居て危険だと認知していた世代から4代くらい経っているそうで、人間イコール危険という感覚があまりないそう。
世代をまたぐと教えも薄れていく。
人間には書物がある。
この先の生きていくヒントになれば良い。