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共作

2023.11.12

茶会を終えて独座観念とはいかないが

今日出会った人、今日という時間、共に過ごした場所に思いを巡らせながら会を盛り立ててくれた道具、菓子またそれを作った方の気持ちを慮る。

一期一会、主人公、喫茶去の境地などには程遠いがわかってることは一つだけ。

お茶が好き、それがあれば良い。

あれもこれもやりたいと思う、もっとたくさんの人に自分のお茶を見てもらいたいと願うこともある。でも誰にどう見られるかよりも自分が一ただそれが好きだけで他には何もいらない。

そんな思いが人と触れた時に伝染して同じ思いの誰かと共鳴し茶会を共作する。

時間すら忘れて好きなことを語らう。

自分のお茶はそうありたい。

今までも、これからも

先のことはわからないし別に考えない。

気づき

2023.10.27

誰しも大人になり一つの道を歩んでいくと

その中で生きて糧を得ていく術がわかってくる。多少の困難も経験によって難なく解決できる。茶道も30年近く続けていると人を教える難しさ喜びもありがたいものだとつくづく思う。

先達の教えを紐解こうと明治から昭和の茶人の本を手に取って読んでいた時、突然目の前に崖が見えた。今までたくさん学んできたはずで一定自信があった禅の知識が全く無知であることを思い知らされ愕然とした。

日本と禅が影響しあった鎌倉、室町の頃人がどのように交流して、誰が茶禅一味のキーマンか全く抜けていた。そこに至る経緯すら自分の中で腑に落ちず、どうして茶のことを語れようか。先達の教えはまだまだ未熟であることを教えてくれた。今生きている師匠からも、ありがたく不立文字の茶の中でヒントを残してくれる先達からも『まだまだあるぞ』と言われている気がする。きっと言われている。

日々新。

はざま

2023.10.23

お茶は非日常の世界を体現します。

と言っても自然にそうなるわけではなく

そうしようと努めるから近づいていきます。

オトナミ茶事の時も日常の雑音、インターホンの音が絶妙なタイミングで茶事の進行の途中に割り込んできます。

『塵外有清楽』そんな中でも心を戻されることなくお茶の世界に浸る。

茶事にはそんな魅力があります。

亭主、客、道具いずれも

非現実の世界に誘う大切な役目を担っています。

その世界観を自分のものにして日常生活に活かせるようになると『塵外有清楽』の本当の意味がわかります。

日常生活の中で自分のスペースを心の中に持つことが大切ですね。

 

茶の道は

2023.10.20


茶の道は辿るにひろき

武蔵野の

月の住むなる

奥ぞゆかしき

茶道の根底には禅の教えがその上には儒教的な道徳が脈々流れています。

地層のように重なっている茶道の教えは

掘り進めていくと新しい発見があり、底が深く

奥ゆかしいものです。

守破離が示すように守るところから破るところへ進んだ先にある何かに気づくことは公案を

解くことと同じです。

自身の体験に基づく答え、インターネットで得れない答えを探すことこそ今の時代に必要なことではないでしょうか。

素晴らしい茶会

2023.10.16

茶会にも様々あります。す

茶事、茶会には亭主、客の積み上げてきた深さが出ます。自身も探究していくと深みに共感します。お菓子も飾り気なく、道具も至って地味。

亭主が席に入ると深い海の底から湧き上がる気持ちを感じます。いいお茶会はこういう瞬間があります。

可視化が主流の現代において心で感じる感覚を養えるお茶は人生の真の味わいを教えてくれます。